第三章：奇跡の脱出

---

森に向かう途中、いろいろな博物館をみかけました。
ジャンルは多岐にわたり、「すもう博物館」だとか「SL博物館」だとか一見おもしろそうに見えて実際はたいしたことはなさそうな気がします。
昔、よく縁日に「見世物小屋」というのがありました。
「ろくろ首」とか「牛人間」とかを見せる小屋で、もちろんインチキな内容ですが、それを承知の上で入場するのが「夜店の風情」というものでした。
那須の博物館にはどうもそれに似たものを感じます。
そんななか、私達は不思議なものを発見しました。
そこには、ゼロ戦と戦車が外から見えるところに無造作に置いてあり、「日本で唯一の戦争博物館」という大きな看板が出ていました。
近隣で馬に乗った兵隊さん（大日本帝国の旗をぶら下げていた）を見かけましたがマジ顔でちょっと近寄りがたい雰囲気でした。
いったいどんな展示がしてあるのか猛烈に気になったので、入ってみることにしました。


まえ　　つぎ